DJIのドローンといえば、初心者でも簡単に操作できるものが多くあります。
Mavic Air2やMavic MiniIなど、コンパクト設計で持ち運びに便利なドローンもたくさんあるので、旅先での記念撮影やドローンの操縦練習に気軽に挑戦することができます。
しかし、いざ飛ばそうとしたら思うようにいかない!?トラブル発生か!?なんてこともあるかと思います。初めてのドローン撮影でいきなりエラー表示が出てしまったら不安ですよね。今回はよくあるトラブルと解決方法をご紹介していきます!
続々と登場するDJIの高スペックドローン
世界シェアNo,1のドローンメーカーであるDJIからは、コンスタントに新製品が発表されています。(3月にも新製品発表会がありましたね!)
年々、その機体性能は向上しており、安全に利用することが可能ですが、それでもトラブルが起こる可能性はゼロではありません。
そこで今回は、「あれ?故障かも?」と思った時の、ドローンを修理に出す前に試してほしいトラブルシューティングをご紹介します。
事例①機体と送信機の電源が入らない!
DJIのドローンは電源の入れ方・切り方は少し変わっていて、DJI特有のものになります。
1回短く電源ボタンを押した後、2回目に長押し(3秒以上)をすることで、電源のオンオフができます。
起動音がしっかり鳴るまで確認しましょう。
それでもつかない場合は、充電切れor故障の可能性があります。まずはバッテリーを充電して、異常がないか確認してみましょう。
充電器にバッテリーをさしてもバッテリー残量LEDが点滅しなければ、バッテリー自体に問題がある可能性があります。
この場合、いったんバッテリーを放置して放電することで解消できるケースもあります。
しかしバッテリーの充電回数が多いなど、寿命が短くなったものだと放電するとそのまま寿命を迎えることも多いです。
また、送信機の電源がつかない場合、充電の段階で送信機差込口や端子の破損に注意しましょう。
micro USB Type-Aやmicro USB Type-Bで充電するタイプの送信機だと、差し込む際に端子を破損しやすいです。差込口端子を破損すると充電できなくなり、送信機が使いものにならなくなってしまうので要注意です。
事例②送信機と接続してもデバイスの画面が映らない!
使用している機体とアプリは合っていますか?
まず、使っているアプリが正しいか確認しましょう。
例えば、
■Mavic Air、Mavic Pro、Mavic2など:「DJI GO 4」アプリ
■Mavic Air2 、Mavic Miniなど:「DJI Fly」
メーカーや機種により、使用するアプリも異なります。
自分のドローンがどのアプリになるのか使用前に調べておきましょう!
使用しているディバイスは合っていますか?
ディバイスに互換性があるかも確認しましょう。
自分のドローンがどのアプリなのかも調べた!それでも画面が映らない!?というときは、
お使いのスマートフォンやタブレット端末がアプリケーションに対応していないことがあります。
ケーブルはちゃんとささっていますか?
よくみると、RCケーブルがスマホにしっかりささっていない、あるいは送信機にしっかりささっていない、、、なんてこともあります。
一度抜いて、もう一度しっかり差し込んでみましょう。正しくささっていれば、スマホが充電される時のように音が鳴ったり振動したりと反応があるはずです。
しっかりケーブルがさせたのにそれでも接続が確認されない場合は、ケーブルの断線が予想されます。ケーブルはとても繊細なので、持ち手部分を持たずに引っ張る…など雑に扱うと、断線してしまうので日ごろから取り扱いには注意しましょう。
Mavic 2 ProやMavic2 Zoomなどの送信機は、下の方にUSBの差込口があるタイプで、RCケーブルと同時に接続することはできないので外しておきましょう。
事例③モーターが回らない!
プロペラの取り付け位置はあってますか?
ドローンのプロペラは2種類あり、時計回りのプロペラAと反時計回りのプロペラBにより、回転による力を打ち消しあってドローンが飛ぶ仕組みになっています。
このプロペラAとプロペラBを正しい位置につけないと、ひっくり返るリスクがあり大変危険です。
説明書をしっかりと確認して、安全のためにもプロペラは正しく取り付けましょう。
飛行禁止エリアに入っていませんか?
ドローンには航空法で決められている飛行禁止エリアというものがあります。
・上空150メートル以上
・人口密集地(DID地区)
・国の重要文化財や重要施設または防衛施設の周辺
・空港周辺
・自治体が管理する公園
・他人の私有地
これだけを見ると・・・
「えっ!?ほとんどが飛行禁止エリアでどこも飛ばせないじゃん!」
と思ってしまいますよね。
しかし、ドローンを飛ばす前にきちんと飛行申請をすることで、上記の場所でも飛行が可能となるのでご安心ください。
さて、各機関に事前に飛行申請もした!いざドローンを飛ばそう!と思ってもモーターが回らない・・・というケースが発生することもあります。
実は、DJIが飛行禁止区域では飛行できないようにロックをかけている場合があるのです。
となると、「ロック解除」という更なる手続きが必要になります。
ロック解除には二種類あり、飛行制限空域では「カスタムロック解除」、許認可空域では「セルフロック解除」をする必要があります。
セルフロック解除の方法
セルフロック解除をすると、そのエリアで三日間の飛行が可能となります。
①DJIのロック解除のページにアクセスしてDJIアカウントにログイン
②飛行したい機体を選択
③地図上の飛行禁止を解除したいエリアをクリックし、空港などの施設を選択
③「input your flight controller serial number」の入力欄にロック解除を申請するフライトコントローラーシリアルナンバーを入力
あとは解除したい日付を入力してSUBMITをクリック!
注意事項をしっかり確認して、PROCEEDに進んでください。
画面が切り替わり携帯のアイコンが出てきたら、認証コードを受信する電話の国番号を選択し、番号を入力して下さい。
SMS送信か音声送信かを選べますので、任意のものを選択して「Send」をクリック。
すぐにコードが送られてくるので制限時間内に入力して「Verify」をクリックして下さい。これでセルフロック解除が完了となります。
カスタムロック解除の方法
DJIの指定する飛行制限空域でドローンを飛行させるためにはこちらが必要となりますが、カスタムロック解除は、空港長や重要施設などからの認可書類を用いてDJIへ申請します。
こちらもDJIのロック解除のページから行うことができ、手順としてはセルフロック解除と概ね似ていますが、セルフロック解除との違いは、フォームや飛行場所の入力情報を全て英語で入力すること、入力が終わるとDJIに申請が送信されて、5営業日以内にDJIからメールが来ますので、最後にメールで申請するという流れになります。
事例④撮影したデータが見つからない
アプリ上に再生ボタンが配置されているので、そちらをタップしてデータを確認することができます。
例えば、Mavic Air2やMavic Miniなどは、赤い撮影ボタンの下に三角のマークがあるボタンがあります。そちらをタップして撮影した動画や写真を見てみましょう。
※撮影した写真や動画の保存先が内部ストレージかmicroSDカードかどうかも事前にチェックしておきましょう
内部ストレージがない機体もあり、事前にmicroSDカードを入れておかなければいけないケースもあるのでご注意ください。
万が一アプリ上で見つからない場合は、機体とPCを繋いでチェックしてみることをおすすめしますが、撮影ボタンが押せていなかった、microSDカードが破損したなど、保存されていない可能性が高いと思われます。
※microSDカードはむやみに外すとデータ破損を起こすので、正しく取り外しを行いましょう
事例⑤タブレットで使いたいけど送信機に入らない
スマートフォンではなくタブレットを使用したい場合、基本的にタブレットホルダーが必要となります。(大きすぎて送信機に挟めないですよね。)
タブレットホルダーを使うと、送信機にタブレットホルダーがしっかりはまるので安定します。
その場合、送信機からタブレットにRCケーブルが届かないと思うので、長さを考慮したケーブルの準備も必須となります。
※対応サイズはメーカー製品ページを確認してください
事例⑥ジンバルカメラが動かない
ジンバルカメラを動かすためには送信機左上についているダイヤル操作で動きます。
それができなければ、異物混入の可能性大!
葉っぱや砂などが入っていませんか?エアダスターなどを吹きかけて異物を取り除いましょう。特に海で使った後は塩がつきやすいのですぐに掃除をしましょう。後回しにすると塩が固まってしまいます。
何かエラーが出ていたら指示通り対処しましょう。
掃除を行ったら、手でくるくる回して様子を見ましょう。電源を入れなおし、エラーが解消されているか・ジンバルの動きがスムーズかをチェックします。
仕上げにジンバルキャリブレーションの実施もおすすめします。
日々のメンテナンスをしっかりと
いかがでしたでしょうか?さまざまなトラブル解決方法をご紹介しましたが、日々のこまめなメンテナンスによって多くのトラブルを防ぐことができます。
可能であれば、1フライトごとに簡単なメンテナンス(異物混入がないかのチェックなど)をしてあげた方が良いと思います。
外でドローンを飛ばすと砂埃がついたりしますので、細部まで柔らかい布でふいてあげましょう。
離着陸時に草花を掠めて汚れが付着することも多いので、おしぼりで拭いてあげると簡単に取り除くことができます。
またレンズ部分も、メガネふきなどの柔らかい布で拭きあげてクリアな視界を確保しましょう。
プロペラの状態もしっかりチェックして、割れたり歪んでいたりしないかを都度確認しましょう。プロペラが正常な状態でないと、直接飛行に影響を及ぼします。
プロペラは消耗品と考えて、常に新しいものを用意しておくとよいでしょう。
また、ファームウェアの更新や、コンパスキャリブレーション、IMUキャリブレーションなども定期的に行いましょう。
保管の際にも、湿気のないところで保管するのが望ましいですが、湿気の多い地域や梅雨の時期ではなかなか難しいですよね。そんな時はケースの中に乾燥剤を入れる方法がおすすめです。
ドローンは精密機械なので、長く使うためにはしっかりチェックを行って大事に扱うことが大切です。メンテナンスを都度行うことによって、事故やトラブルを避けることにも繋がります。
せっかく買ったドローン、日々のメンテナンスをしっかり行って末永く活躍してほしいものですね!
ドローンレンタルのドロサツ‼では、空撮用や産業用ドローン、水中ドローンなど幅広い用途のドローンレンタルが可能です。
個人の方も法人の方も、ドローンのレンタルなら機体保有台数業界No.1のドロサツ‼にご相談ください。
監修者
森本 洸生(もりもと こうき)
株式会社 drone supply &control (ドローンエバンジェリスト)
<略歴>
中学生の時に国土交通省の全国包括申請許可取得し、鹿やイノシシによる農作物被害を守る害虫駆除のプロジェクトに参画するなど、若い世代のドローン第一人者。現在では様々なドローン事業に参画するなど多方面で活躍中。
<所有する資格>
- DJI CAMPスペシャリスト
- DJI CAMPインストラクター
- DJI CAMP ENTERPRISEインストラクター
- 無人航空従事者試験1級
- CRPI公認指導員
- 総飛行時間400時間以上