産業用ドローンはレンタルと購入どちらがお得なのか?

近年、測量や農業、林業などさまざまな業種においてドローンが活躍するようになりました。

大手が続々とドローン業界に参入したり、ドローンを活用した実証実験を行っていることから、「自分たちの会社にもドローンを導入していきたい」を考えている方も多いのではないでしょうか?

 

そこで気になるのが導入費用ですが、"ドローン" "業務用"などのワードを検索すると、ドローンの販売を行っている会社が数多くヒットしますが、販売価格が公開されているドローンは多くありません。

というのも、ドローンメーカー最大手であるDJIの産業機価格はネット上では非公開になっており、他社も同様の対応にしているケースが多いためです。

 

「大体の費用感が知りたいだけで、わざわざ代理店に見積もり依頼するほどでも・・・」という方に向けて、産業用ドローンを購入した場合・レンタルした場合の費用感をご紹介していきます。

 

産業用ドローンの価格はカメラで決まる

ドローン市場が拡大するにつれ、ドローンの飛行性能はどれも飛躍的に向上しています。

さまざまなビジネス用途に耐えられるよう、高度な性能・安全性・耐久性などが標準的に備えられていますが、カメラのスペックによって大幅に価格帯が変わるという特徴があります。

 

赤外線カメラは高額になる傾向

赤外線カメラとは、物体から放射されている人の目には見えない赤外線を検知して、温度を可視化、さらに映像化することができるカメラです。夜間でも撮影が可能であるという点も大きなポイントです。

 

大型産業用ドローンMatrice 300 RTK(※カメラは別売)や、Matrice 30Tのような赤外線カメラを搭載したドローンは高額になる傾向にあります。

2022年11月に発表されたMavic 3 Thermal(M3T)は、エントリーモデルとして比較的手の届きやすい価格帯で販売されています。

 

写真測量カメラ < レーザー測量カメラ

DJIからどちらに対応したモデルも出ていますが、レーザー測量カメラ(Zenmuse L1)が最も高額になります。

レーザー測量カメラはレーザースキャナーとして、リアルタイムに3Dデータを取得することができ、複雑な構造の詳細データを効率的かつ高性能な構築モデルに形成することが可能です。

 

一方で、写真測量(Zenmuse P1)のメリットは手軽であることと言えます。高額な機材を必要とせず、解析ソフトがあれば業務に必要なデータを取得することができます。コストを抑えて手軽に測量をしたいなら写真測量がおすすめです。

【関連記事】
【レンタルドローンでレーザー測量】DJI Zenmuse L1のメリットご紹介

産業用ドローンの購入価格を予算別にご紹介

カメラ・バッテリー・ケーブルなど、産業用ドローンはどの程度アクセサリーを揃えるかで価格帯が大幅に変わってきます。

災害対策用であればスピーカーやサーチライトなどを揃える必要性もありますが、今回はミニマムセットでの価格帯をご紹介します。

 

予算100万円で購入できる産業用ドローン

産業用ドローンを購入する場合、最低でも50~100万円の費用がかかります。

比較的小型であるMavic 3 Enterpriseシリーズ、Phantom 4 RTK(2023年時点で生産終了)がこの価格帯に該当します。

Mavic 3 Enterpriseシリーズは、メカニカルシャッター・56倍ズーム対応カメラ・cmレベルの正確な測位を実現するRTKモジュールを搭載し、業務効率性を向上させます。

ただし、Mavic 3 Enterpriseシリーズに赤外線カメラを搭載した、消防活動・捜索救助活動・点検・夜間業務などで活躍できる「Mavic 3 Thermal」はEnterpriseシリーズの中でも高額です。

 

レンタルの場合は、1週間以内の短期利用で5万円前後が相場となっています。

 

予算200万円で購入できる産業用ドローン

産業用ドローンとして人気の高いMatrice30シリーズがこの価格帯に設定されています。

パワフルな飛行性能と携帯性を兼ね備え、優れた環境適応性で-20℃~50℃で動作でき、悪天候でも業務を実行できます。

Matrice 30Tは赤外線カメラを搭載しているため、Matrice 30よりも高額になりますが、短期レンタルの場合は5~10万円程度で利用できるケースが多いようです。

 

予算300万円から購入できる産業用ドローン

カメラの付け替えが可能な産業用ドローンMatrice 300 RTKはこの価格帯になります。

最大飛行時間55分、最先端のAI性能、6方向検知&測位技術といった機能を多数搭載し高いパフォーマンス性を発揮します。

ただし注意したいのは、Matrice 300 RTKだけ買っても使えないという点です。カメラ、バッテリー、充電器は全部別売りになるため、機材一式を揃えると300~500万円程度になることもあります。

どのカメラ(Zenmuseシリーズ)を選ぶかで、100万円以上差が出るため、きちんと用途に合ったカメラを選択することが重要です。

 

レンタルの場合も使用するカメラにより価格帯が大きく異なりますが、短期レンタルであれば15~20万円程度が相場となります。

 

点検・測量等、複数の業務を行うならMatrice 300 RTKがおすすめ

現状、さまざまなカメラに対応している産業用ドローンはMatrice 300 RTKのみになります。最先端の技術と高いパフォーマンス性により、あらゆる面で従来の産業用ドローンの性能を上回っています。

業務に合わせて複数台ドローンを保有するとなると、保守費用も高額になるため、カメラの付け替えだけで対応できるマルチドローンが便利です。

 

 

「買ってみても使いこなせるか心配」「操作感を確認してみたい」という場合は、購入前にレンタルの活用をおすすめします。

機材選定に関するご質問もぜひお気軽にどうぞ。

ドローンレンタルのドロサツ‼では、空撮用や産業用ドローン、水中ドローンなど幅広い用途のドローンレンタルが可能です。

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【DJIドローンレンタル活用事例】測量・外壁点検調査や導入サポートをご紹介

監修者

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森本 洸生(もりもと こうき)

株式会社 drone supply &control (ドローンエバンジェリスト)

<略歴>

中学生の時に国土交通省の全国包括申請許可取得し、鹿やイノシシによる農作物被害を守る害虫駆除のプロジェクトに参画するなど、若い世代のドローン第一人者。現在では様々なドローン事業に参画するなど多方面で活躍中。

<所有する資格>

  • DJI CAMPスペシャリスト
  • DJI CAMPインストラクター
  • DJI CAMP ENTERPRISEインストラクター
  • 無人航空従事者試験1級
  • CRPI公認指導員
  • 総飛行時間400時間以上
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