【ドローンとラジコンの違いは?】定義や仕組みを解説

ドローンを操作していてラジコンを連想される方も多いと思います。

どちらも遠隔操作で動かすことができるという共通点がありますね。しかしその定義や仕組みには違いが存在します。実際は似て非なるもの。

それぞれのデバイスの仕組みや利用分野を掘り下げて、その違いを探ってみましょう。

 

ドローンの定義

 

急速に普及してきたドローンは知っている人も多いけれど、その定義について知っている人は少ないのではないでしょうか。

ドローンの定義は「無線操縦の無人機」です。ドローンは元々軍事用として使用されていました。以前は無人の車両や船舶などの自律して稼働する機械を全てドローンと呼んでいました。私たちがドローンとして認識している名称は2010年以降に使われ出したのです。

2015年に航空法の改正があり、「無人で、遠隔操作または自動操縦で飛行できる200g以上の重量の機体」がドローンとして定義されました。

そして同じ2015年には、航空法第2条22項の改正により「無人であり、遠隔操作または自動操縦で飛行できる、200g以上の重量の機体」がドローンと定義されるようになりました。

そして2020年4月にドローン航空法が施行されて、人が乗ることが出来無い航空機のうち、遠隔操作または自動操縦により飛行することが出来る、重量100g以上のものに変更されました。ラジコンヘリコプターも遠隔操作が出来るので、100gを超えると無人航空機(ドローン)に含まれます。

 

ラジコンの定義

「ラジオ・コントロール」の略。。無線により遠隔操作するシステム、またはその遠隔方式のこと。模型等の趣味の他に工業や軍事等で活用されています。

「ラジコン」という言葉は登録商標です。おもちゃメーカーの増田コーポレーションが1995年に無線で操縦ができるおもちゃに対して「ラジコン」と名前を付けて販売を開始しました。登録商標なので本来は許可なく「ラジコン」という名前で販売はできません。

一般の方が類似の他社製品を日常的に「ラジコン」と呼ぶのは問題ありません。乳酸菌飲料をついつい「ヤクルト」と言ってしまうのと同じですね。

ラジコンの送信機は「プロポ」と呼ばれ、ホイールタイプとスティックタイプの2種類があります。送信機となるプロポからはラジコンの複雑な操作ができるようになっており、速度やタイヤの角度の微調整などが可能になっています。

 

ドローンとラジコンの違い

 

簡単に言えば、プロペラの枚数から操作性からして違います。同じ回転翼機ではありますがドローンとラジコンを区別するものは何かと言えば、自動飛行機能の有無であると言えるでしょう。

ラジコンは全ての機体の動きを手動でコントロールします。

無線で遠隔操作し、操縦車の手で直接制御を行います。そのため「プロポ」と呼ばれるラジコンの送信機は、ラジコンの速度やタイヤの角度の微調整など複雑な操作ができるようになっています。

一方、ドローンは複雑なセンサーやGPS機能を搭載し、自立飛行そしてさまざまなデータを収集するこが可能です。障害物回避機能などラジコンより高度な機能を多く搭載していて、複雑な操作を行わなくても安全に飛行することができるようになっています。

 

違い①プロペラの回転

ドローンには4枚羽のプロペラがあり、それぞれの回転方向は、異なります。それぞれの回転数を変えることで安定したホバリングが出来、多方面へスムーズに移動出来るのです。一方ラジコンは中央とテール部分の大小二つのプロペラを逆方向に回転させ、バランスを保っています。

 

違い②操作性

ドローンよりラジコンの方が操作が難しいと一般的には言われています。

前述しましたが、ドローンには自律性の機能がありますが、ラジコンは全てを手動で行う必要がある為です。ドローンは初心者でも簡単に飛行させることができますよ。

 

違い③動力

ドローンの動力で、最も多く採用されているのは、ポリマーバッテリーや、リチウムイオンバッテリーで、容量が大きくハイパワーであることが理由です。

ただし、バッテリー切れには注意しないといけませんね。一方ラジコンの動力の主流はモーター駆動であり、エンジンのようにスロットルの調整をする必要がありません。

 

ドローンとラジコンに共通するルール

 

航空法により、具体的には以下のルールがあります。

  • 日中に飛行させる
  • 直接肉眼で確認できる範囲内で飛行させる
  • 人と物との間に30m以上の間隔を作る
  • お祭り等多くの人が集まる上空では飛行させない
  • 爆発物等の危険物を輸送しない・無人航空機から物を落下させない

 

まとめ

 

ドローンとラジコンヘリは非常によく似てますが、自律性の有無という違いがあります。自律性が無いものはどのような形であってもドローンとは呼べないので注意してくださいね。ドローンの操縦は一見ラジコンヘリより簡単そうに思えますが、簡単なドローンもある一方で、用途や機種によっては訓練を積まないと思い通り飛ばせないこともあります。ドローンスクールに通ったり、自室でみっちり練習して腕に磨きをかける事です。

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初めてドローンに触れる方向けの機体について、下記の記事で紹介しているで参考になれば幸いです。
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監修者

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森本 洸生(もりもと こうき)

株式会社 drone supply &control (ドローンエバンジェリスト)

<略歴>

中学生の時に国土交通省の全国包括申請許可取得し、鹿やイノシシによる農作物被害を守る害虫駆除のプロジェクトに参画するなど、若い世代のドローン第一人者。現在では様々なドローン事業に参画するなど多方面で活躍中。

<所有する資格>

  • DJI CAMPスペシャリスト
  • DJI CAMPインストラクター
  • DJI CAMP ENTERPRISEインストラクター
  • 無人航空従事者試験1級
  • CRPI公認指導員
  • 総飛行時間400時間以上
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