【実証実験】畜産・牧場におけるドローン利活用の取り組み(スカイワークス合同会社)

今回お話しを伺ったのは、那須の牧場の運営会社とともに行なったスカイワークス合同会社の畜産・牧場におけるドローン利活用(実証実験)の取り組みです。



ドロサツ!!でレンタル頂いた機材はMavic 2 Enterprise dual。

どのように活用されたかをスカイワークス合同会社の古口さんにお話を伺いました。

◆スカイワークス合同会社
古口 智則さん
「今回の実施実験の目的は、2つありました。1つ目はサーモグラフィ(※1)を活用した牛の頭数確認(管理)。2つ目はドローンに搭載した『スピーカー(※2)』を活用した害獣駆除でした。」
カメラビューによる映像
サーモグラフィによる映像
※1 Mavic 2 Enterprise dualには、サーモグラフィカメラが搭載されています

※2 ドローン基本セットに最大100dbまで発報するスピーカーの拡張機能がセットされています
「使ってみてまず感じたことは、Mavic 2 Enterprise dual機体の安定性。これまでInspire2等のハイエンド機体を活用しており、実はMavicシリーズの小型機体の利用は初めてでした。初めて活用してみて、小型機体でありながら、これほどまでに耐風性などが優れているとは、その安定性能にまず驚かされました。」



「実証実験の1つ目である牛の頭数把握。こちらはサーモグラフィーを活用することにより、牛が動的に動いていることを問題なく確認できました。また30M程度上空から撮影していたので、牛がドローンに驚くこともなく安全に検証することができました。」

古口さんによると実証実験をして課題も分かったとのこと。

「ですが、木の陰に隠れている牛に対しては、30M程度の上空からだと、温度差が少なく見つけにくさを感じました。サーモグラフィを活用した動態検知では上空からの一定高度での撮影ではなく、高度の調整や、センサー・アプリの調整が必要であるということが、実証実験の結果わかりました。」



続いて、実証実験の2つ目である害獣駆除についてお話を伺いました。

「害獣駆除の対象は、主にイノシシです。これまでの害獣駆除策としては、電柱などにイノシシが嫌がる音を流すためのスピーカーを設置していました。しかし固定された場所の音源では、時間経過とともにイノシシが慣れてきてしまうんです。そこでドローンを活用した害獣駆除の実証実験を行いました。」





ドローンを活用した害獣駆除の成果について

「今回は、どの程度の機体性能(操作性、スピーカー音等)があるかを確認することが主な目的でした。結論でいくと、操作性能は◎、スピーカー音は○というところです。実際に操作をしてみて感じたことは、ドローンの場合害獣を追いかけることもできるためイノシシ等を寄せ付けない効果は非常に高い。ただ課題もあり、イノシシは夜行生物なので夜間にオペレーターがドローンを毎日操作することはできない。最適な運用方法を考えると、既存の固定された音源を活用しながら、イノシシが慣れてくる前に、ドローンを活用して近づかないようにするという、既存の設備とドローンをダブルで活用することにより、害獣駆除効果を上げるといものです。」

また古口さんによると、Mavic 2 Enterprise dualを使ってみて、改めて活用したい用途が明確になったとのこと。「今回の実証実験とは別なのですが、実は、私自身が高根沢町と災害時の『ドローンを使った災害支援にかかわる協定』を結んでおり、人命救助の手助けをできるよう取り組んでいます。今回、牛やドローン等の動的なものをサーモグラフィで感知する機能を活用し、人命救助でも非常に役立てられると感じました。」

「今後もドローンを活用した新しい取り組み(実証実験)を続けるとともに、人命救助等にも活用し、社会に役立つ活動をしていきたいと思います」と締めくくって頂きました。
ーードロサツ!!よりーー

今回は、ドローンレンタル「ドロサツ!!」をご利用頂きありがとうございました。

最先端の実証実験の取り組みや災害協定のお話し等伺えて、非常に興味深かったです。

ドロサツ!!では、ドローンをレンタル頂き、包括申請等(災害時の状況により異なる)を取得している方を対象に、災害時無料レンタルも行っております。ドロサツ!!では今後も古口さんの取り組みを応援するとともに有事の支援等も行っていきます。


インタビューへのご協力、ありがとうございました。

一覧に戻る