多様な能力を兼ね備えた産業用ドローンは、多くの有名メーカーによって開発・販売がされています。さまざまな業界で大活躍の産業用ドローンですが、用途や目的によってメーカーの特徴や性能が違い選び方も迷いがちです。本記事では何を選べばよいかわからないという方のために、国内・海外を含めた有名な産業用ドローンのメーカーと機種をご紹介しますので、参考にしてください。
国内や海外を含め、産業用ドローンで有名なメーカーは数多く存在します。ドローンの導入を検討中でも、どのメーカーを選べばよいか迷っている方も多いかもしれません。
そこでこの記事では、産業用ドローンが活躍できる場や性能も交えて、国内と海外の有名なメーカーを8社ご紹介します。
※本記事は2021年10月現在の情報を掲載しております。
世界シェア率7割のDJI
DJI(ディジェイアイ)は、2006年フランク・ワンにより創業された、産業用ドローンで有名なメーカーです。
現在本社は中国のシリコンバレーと呼ばれる深圳(しんせん)にあります。世界シェア7割を担うドローンのリーディングカンパニーで、2015年に発表されたPhantom(ファントム)3は、世界標準の空撮カメラとなりました。
DJIの産業用ドローンは、土地測量、建設現場、電力、消火活動、救助活動、警察活動など、さまざまな分野で活躍しています。
参考:https://www.dji.com/jp(2021_10_27)
1.Matrice300RTK産業ドローン
最先端のAI機能を搭載した、産業用ドローンのMatrice(マトリス)300RTK は、あらゆる産業分野での活躍が見込めます。
特に点検対象の箇所をAIが認識するため、操縦スキルの問題をクリアにし、正確なデータ収集が可能です。
外壁調査、捜索救助、消火活動、公共工事測量、プラント点検などでの活用事例もあります。
最大飛行時間55分、最大風圧抵抗15m/s、動作環境温度-20°C~50°Cの高い性能を持つ産業用ドローンです。
2.Matrice210RTK【V2】産業ドローン
Matrice210RTK【V2】は、高性能RTKモジュール内蔵の産業用ドローンです。
正確な測量と地図の製作が可能なことから、インフラの点検に活躍します。また飛行とデータ管理における安全性を持ち合わせており、警備や監視業務などにも最適です。
3. Mavic 2 Enterprise Dual
Mavic(マヴィック) 2 Enterprise Dual(エンタープライズデュアル)は、可視画像と熱画像の撮影が可能な赤外線カメラを搭載した産業用ドローンです。先進の検知システムが、障害物間の距離と相対速度を感知するため、屋外環境にとらわれず安定した飛行やホバリングが可能となっています。
点検業務をはじめ、さまざまな業務での活躍が見込める産業用ドローンです。
歴史あるフランスのメーカーのParrot
Parrot(パロット)はフランスの老舗ドローンメーカーです。高性能な Parrot の産業用ドローンは、活躍の場を米軍や自衛隊にまで広げています。
参考:https://www.parrot.com/en(2021_10_27)
ANAFI
ANAFI(アナファイ)は、4KHDRビデオと2,100万画素の写真撮影が可能な産業用としても使用可能なドローンです。
最大16.6m/sの耐風性能と最高55km/hの高速飛行ができ、米軍や自衛隊からも正式採用されているモデルになります。
半導体素子メーカーのIntel
Intel(インテル)は、アメリカに本社を置く半導体素子メーカーです。半導体の技術を駆使した Intel の産業用ドローンは、北京オリンピックや東京 2020オリンピックのドローンショーで世界中から注目を浴びています。
参考:https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/homepage.html(2021_10_27)
インテル ®Falcon™8+
インテル ®Falcon™(ファルコン)8+は、ミリメートル精度の地上分解能で、 正射図や3D再現用のデータを収集できます。
また、電磁波妨害や強風に対して耐性が高く、空撮、運搬、測量など幅広い分野で活躍する産業用ドローンです。
産業用ドローンが注目される AutelRobotics
産業用ドローンを扱う AutelRobotics(オーテルロボティクス)は、2014年に設立され、中国の深圳に本社があります。
コンパクトで高性能なEvoシリーズは、産業用ドローンとして注目されており、 DJIに次ぐドローンメーカーとして期待されています。
参考:https://www.autelrobotics.com/(2021_10_27)
EVOII8K
EVO(エボ) II8K は最大7,680×4,320の高い解像度を誇り、12個の高性能視覚センサで、360度全方位からの障害物を回避します。
また3Dマップ作製や、複雑な地形の経路においても、リアルタイムで計測が可能です。
耐水ドローンが人気の PowerVision
中国の北京に本社を置く PowerVision(パワーヴィジョン)は、2009年に設立された産業用ドローンを扱うメーカーです。
水中ドローンの PowerRay(パワーレイ)や水面ドローンの PowerDolphin (パワードルフィン)など、耐水ドローンで有名です。
参考:https://www.powervision.me/jp/(2021_10_27)
PowerDolphin
PowerDolphinには、4Kダブルジョイント式可動カメラが搭載されており、132度の広角レンズで水上と水中の両方の撮影が可能です。
また、高性能な魚群探知機の機能により、魚群の探知と水中映像の分析をシンプルな操作で行えます。
国内最大手メーカーのヤマハ発動機株式会社
ヤマハ発動機株式会社は産業用ドローンの国内最大手メーカーです。バイクやマリンスポーツに強い印象ですが、産業用ドローンとしては農業の分野で需要が高い企業です。
農薬散布や肥料散布、播種などで産業用ドローンが活躍しています。
参考:https://www.yamaha-motor.co.jp/(2021_10_27)
YMR08
YMR08 は散布における能力を網羅した産業用ドローンで、農業の現場で広く使われています。
二重反転ローターが、作物の根元まで薬品を届けたり、前進後進でむらなく散布したりすることが可能です。
国内最多の実証実験を行うPRODRONE
PRODRONE(プロドローン)は2015年創立の産業用ドローンメーカーです。ハードとソフト両方における高度な技術が特徴の、日本の企業です。
20m/s以上もの耐風性を持つドローンもあり、厳しい環境下に耐えうるなど実用性にこだわっています。
参考:https://www.prodrone.com/jp/(2021_10_27)
PD6B-AW-ARM
「直接作業型ドローン」と呼ばれる PD6B-AW-ARM(アーム)は、自由に動く多関節アームを持つ産業用ドローンです。
人的被害が及ぶ危険地帯での作業や危険物の回収などに役立ちます。またアームの先を取り換えると、ケーブルの切断など細かい作業も可能です。
日本郵政株式会社に機体提供実績があるACSL
2013年創業のACSLは、独自の自動制御システムの研究・開発をし、産業用ドローンメーカーとして目覚ましい発達を遂げている企業です。
2018年には、日本郵政株式会社の、ドローンを用いた郵便局間輸送に機体を提供しています。
参考:https://www.acsl.co.jp/(2021_10_27)
郵送・物流ドローン
目視外エリアでの補助者なしの輸送を可能にする産業用ドローンです。郵送や宅配以外に、災害時の物資搬送や、離島・過疎地域への医療物資の輸送にも利用が期待されています。
インフラ点検用ドローン
自律飛行が可能で6,000万画素の高精細カメラと高鮮度LEDを兼ね備えた産業用ドローンは、煙突の内壁点検に最適です。
プラント内で有用な産業用ドローンは、自律飛行で撮影した画像をクラウド上で管理し、AIが腐食進行度を自動評価します。解析結果から、修繕の必要性を知ることができます。
産業用ドローンの活躍と有名メーカー
産業用ドローンで有名なメーカーは、国内も海外も含めて実に多く存在しています。どのメーカーも、さまざまな現場で活躍できる産業用ドローンの開発に余念がありません。
今後も産業用ドローンの活躍と、産業用ドローンを生み出すメーカーの飛躍に期待が膨らみます。
いきなり購入するのは心配という方には、ドローンのレンタルがおすすめです。
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監修者
森本 洸生(もりもと こうき)
株式会社 drone supply &control (ドローンエバンジェリスト)
<略歴>
中学生の時に国土交通省の全国包括申請許可取得し、鹿やイノシシによる農作物被害を守る害虫駆除のプロジェクトに参画するなど、若い世代のドローン第一人者。現在では様々なドローン事業に参画するなど多方面で活躍中。
<所有する資格>
- DJI CAMPスペシャリスト
- DJI CAMPインストラクター
- DJI CAMP ENTERPRISEインストラクター
- 無人航空従事者試験1級
- CRPI公認指導員
- 総飛行時間400時間以上