農薬散布機ドローンを活用するメリットと機体の選び方

近年、あらゆる業界で急速にドローンの利活用が進んでいます。

特に農作業のような、重労働かつ高齢化により労働者を確保することが困難な業界では導入の動きが加速しています。

 

本記事では、農業用ドローンの代表格である「農薬散布機」を使用するメリットや、現場で活躍するドローンについてご紹介していきます。

 

農薬散布機ドローンを活用するメリットとは?

農薬散布を行うドローンがテレビや雑誌で取り上げられることも多くなりましたが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

業務の効率性が向上する

農薬散布用のドローンは時速15kmという速さで飛行するため、10aほどの広さに対して約1分間で農薬を散布することが可能です。

また空中を飛行しながら移動できることから、次の農場に移動するのも簡単であり、人が歩きながら散布するよりもはるかに短時間で業務を終えることが可能です。

 

さらに、近年ではコンパクトサイズの農薬散布機も数多く登場しており、持ち運ぶ際の負担も少なく、モーター音も比較的小さいため、早朝から作業を行うことができます。

農薬タンクの手入れのみで業務が完了するため、作業時間と労力を大幅に削減することができるでしょう。

 

手軽に飛ばせて急な変更にも対処しやすい

通常のドローンと同様に、機体の電源を入れるだけで業務を開始できます。

農薬散布時期の変更や天候による日程調整、害虫が発生し早急に対応しなければならない場面においても、短時間で素早く対処できるというメリットがあります。

夏場の炎天下の中でも体力を浪費せずにスムーズに散布可能です。近年は猛暑日も多く、体への負担が少なくなるのは大変助かりますね。

 

散布品質を向上できる

農薬散布用のドローンを活用することで、散布品質を向上させることもできます。

機器の性質によっては薬剤を浮遊させない構造にしており、農薬が他のエリアへ飛散しないように対策がなされています。


また、作物の深くまで効果的に薬剤を散布することができる機能や、エリアを限定して散布させる機能も付いているため、従来の手作業で行う散布よりも品質を高めることができるのです。

 

農薬散布機ドローンの選び方とは?

農薬散布用のドローンを利用したい場合は、どのようなポイントを重視すべきでしょうか。

さまざまなメーカーから特色あるドローンが登場しており、まずはどの機材を導入すればいいのか迷ってしまいますよね。

そこで、農薬散布用ドローンを選ぶ際のポイントをご紹介します。

 

農薬タンクの容量を確認する

まず大切なのが、農薬タンク容量の確認です。

農場によって総面積は大幅に異なるため、どの程度の農薬を搭載するか予め計算しておく必要があります。

安いからと小さいドローンを導入してしまうと、頻繁にバッテリー切れが起こったり、農薬の追加を行う手間が発生し、かえって作業時間が増えてしまう可能性もあります。


目安として、総面積が3ha〜10ha規模の場合は7L機、10ha〜50ha規模なら9L機、50ha以上の規模の場合は16L機がおすすめです。

 

導入費用を確認する

農薬散布用のドローンを購入では、コンシューマー機に比べて導入費用が高くなる傾向にあります。

一般的に農薬タンクのサイズやドローンの機能性によって大幅に価格が変動するため、予算にあったドローンを選定する必要があります。

 

例えば、9L機のドローンを購入する場合は約80万円以上の費用が必要になります。

散布エリアの広さに応じてバッテリーや予備充電器が必要となるケースもあるため、ドローン本体以外の価格を調べておくことも重要です。

ドローンを購入する場合は保険や点検・保守費用が別途必要になるため、年間維持費がかかるという点も忘れないようにしましょう。

 

「ドローンの購入費用が思ったより高かった」「使用頻度に見合うのか分からない」という場合は、レンタルやリースを活用することもおすすめです。

 

操縦の安定性を確認

農業散布用のドローンは田畑に影響されないため、安定した飛行を続けることができます。ただし、強風などによって飛行が乱れることもあるため、自動制御装置が付いているか、またホバリングで高度維持が行えるか確認することも大切です。


他にも位置情報をGPSで取得できたり、障害物を避けるセンサーがあると安定性はより増すため、機体の性能面もしっかり確認しましょう。

 

使用用途が広いか

農薬散布以外のツールの取付けや、拡張機能が搭載されているドローンも登場しています。

農薬を散布するだけではなく、収穫物の輸送にも対応しているドローンなら、より効率的に業務を行うことができます。

 

まとめ

農薬散布用ドローンのメリットといえば、人力よりもはるかに短時間で正確に農薬を散布できるという点です。

農場の広さや求める性能、価格帯を比較しながら、ぴったりのドローンを見つけてくださいね。

ドローンレンタルのドロサツ‼では、空撮用や産業用ドローン、水中ドローンなど幅広い用途のドローンレンタルが可能です。

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監修者

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森本 洸生(もりもと こうき)

株式会社 drone supply &control (ドローンエバンジェリスト)

<略歴>

中学生の時に国土交通省の全国包括申請許可取得し、鹿やイノシシによる農作物被害を守る害虫駆除のプロジェクトに参画するなど、若い世代のドローン第一人者。現在では様々なドローン事業に参画するなど多方面で活躍中。

<所有する資格>

  • DJI CAMPスペシャリスト
  • DJI CAMPインストラクター
  • DJI CAMP ENTERPRISEインストラクター
  • 無人航空従事者試験1級
  • CRPI公認指導員
  • 総飛行時間400時間以上
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